TURN-96 相対性フィールド!十代VS天才博士
■本放送:06/08/02
■脚本:武上純希
■絵コンテ:中村憲由■演出:Lee Kyoung Soo■作画監督:Lee Kyoung Soo
微妙にずれたところばかり更新しているのは、微妙にずれたところのほうが確認したいセリフが多いから(笑)

■アバンタイトル

三沢:入学試験、1番で輝いていたのはいつの日か…。
   今では110番の十代のほうが、ずっと目立っている。
   なんとかしようと光の結社に入っても、輝くことはできず。
   オレの時代は来ないまま、二年間が過ぎてしまう。
   もう駄目なのか!オレはもう一度輝くことはできないのか!

博士:ほっほっほっほっほ。
   見えんのか、感じられんのか、
   宇宙はこのように美しく輝いておる。
   何故か分かるか少年。
三沢:いえ、それは…。
博士:宇宙は論理的に作り上げられておる。
   それ故に、このように美しい!

三沢:!…かつてオレも、そう信じて、
   論理的にデッキを作り上げてきました。
   しかし、偶然のドローに賭けるデッキのほうが、
   デュエルアカデミアでは、輝いているのです!
博士:それはお前のデッキがまだ真に論理的ではないからであろう。
   神は決してサイコロを振らん。
三沢:神は、サイコロを振らない…。
   ドローの確率に賭ける十代は、邪道ということか!


ツヴァインシュタイン博士は名前省略!
視聴者は「主人公は十代」って知ってるけど、登場人物は知らないんですよね。だから三沢は、言い換えると「自分も主役になれるはず」って信じてがんばってる。
がんばった結果があれなわけですが…冗談でいじってるわけじゃないと思うんだよなぁ。「自分が主役になるにふさわしい舞台」っていうのが人それぞれにあって、「それが分からずに必死でもがいてる三沢」自体は、すごく丁寧に描写してあるし。
容赦は無いけど。

十代のドローは賭けどころか確信犯に近いけどね。
引くべきときに引くべきカードが引ける必然というのはあるのです。いや、カードゲームの話じゃないけどな。出会うべきときに出会うべき人に出会える人生の必然とか。
NASに「リアルなカードゲーム」の話を書いてるつもりは、多分全く無い。

省略しますが、十代と翔のやりとりにすごく和む。
十代は優しいし翔は健気だしもう…ほんともう…。このときの翔の健気さは退院後を見ればよりはっきりします。十代のために強がっちゃって!愛してる!

■Aパート

博士:デュエルには、数学、物理、化学、
   あらゆる論理的な思考が含まれておる。
   デュエルを制する者は物理をも制するのだ。
十代:うぇ…やっぱり追試かよ…。
   でもデュエルは、論理的なだけじゃ勝てないぜ!
   最後は、デッキの中のみんなとデュエリストが、
   心と心でつながってるかどうかが、勝負なんだ。
博士:ふふふ…心と心のつながりが奇跡のドローを生む、か?
十代:おお、分かってんじゃねぇか!
博士:そんなのただの偶然じゃ。


十代は別に博士を全否定してるわけじゃないんですよね。
心と心のつながりが奇跡を起こす。それがGX。それが人生(マテ)

博士:(おお、今朝の少年が見ておる。
    このデュエルを通して、
    我が大統一理論の正しさを証明してみせる。
    お前がその歴史の証人になるのじゃ。)

三沢:(この二人のデュエルには、何か、
    オレを輝かせるヒントが隠されている。
    そんな気がする。)


歴史には証人が必要。
3期の傍観者さんを思い出します。
にしても最後のセリフが直感以外のなんでもないよね!

博士:遊城十代くん。
   キミはドローという偶然に頼り、論理をないがしろにしてきた。
   しかし、私の美しい世界では、その戦法は通用しないのだよ。
   ターンエンドだ。
十代:ドローは偶然なんかじゃない。
   デュエルモンスターと心が通じ合ったとき、
   起こる奇跡なんだ!


だから亮はサイバー・エンドと心を通じ合わせて毎回奇跡を起こしてるだけであって積み込みしてるんじゃないんだよ!(笑)
でもそれ無しにしたヘルカイザーは…あ、サイバー・ダークと心を通じ合わせたのか。

■Bパート

博士:ふん。モンスターとの友情とやらで、辛うじて生き延びたようじゃな。
十代:サンキュー、ハネクリボー。がんばるぜ!
博士:しかし、偶然で対応できるのもそこまでじゃよ。
十代:そいつはどうかな?
博士:この状況をカード一枚でひっくり返すことは不可能。
   神はサイコロを振らない。
三沢:(神はサイコロを振らない…
    この世界は偶然でできてはいない。
    十代はサイコロを振り続け、そして、勝ち続けてきた。
    しかし、その強運も尽きたようだ!)


最後の一枚の可能性を馬鹿にしてはいけない。
科学者は妄信しちゃいかんよ。
なにげに矛盾してるよね、博士と三沢の言ってること。
「神は」サイコロを振らない。
それがなんで「十代」がサイコロ振ってるのが間違ってる理由になるのかと。

十代:(オレとモンスターの絆は切れちゃいない!)
(デュエル中略)
十代:さらに手札から、魔法(マジック)カード
   「ヒーロー・ダイス」を発動!
   サイコロを一回振り、その出た目によって、
   フィールド上の、E・ヒーローと名のつくモンスター一体に、
   適用される効果が決まる!いけ、ヒーロー・ダイス!
博士:何!?
十代:サイコロの目は6!相手プレイヤーに直接攻撃ができる!
   バブルマン!じいちゃんにダイレクトアタック!
博士:うああぁ!
十代:そして…「相対性フィールド」の効果が適用される!
(博士の永続魔法で博士に追加ダメージ)
十代:じいちゃーん!大丈夫かー!無理すんなー!

博士:何を勝った気になっておる!このひよっこ…ふが!
十代:(ほんとに大丈夫かよ…)(苦笑)


十代にサイコロ振らせまくるところが最高(笑)
神は振らないかもしれないけど人間は振るしかないんだよ!みたいな?
相手のカード効果で追加ダメージ与えてるのも地味に気になるんだなぁ…。
フレイム・ウィングマンは相手モンスターのステータスバーン、ユベルは相手からのダメージを相手に与える。相手の力を利用して勝つみたいな。
あとほんと十代優しいなぁ。

博士:(「融合禁止エリア」か…だが十代の手札は1枚。
    融合には3枚のカードが必要。
    ならば1ターンは余裕がある。)
(デュエル中略)
博士:大丈夫かね十代くん。もう先は見えておる。
   サレンダーしたらどうだ?
十代:へへ、じいちゃんに、体の心配されちまったぜ。
   デュエルはこれからだ!
   オレのターン、ドロー!
   「N・グローモス」を召還!
   さらに魔法カード、「O−オーバー・ソウル」を発動!
   その効果により、自分の墓地にある、
   「E・HERO ネオス」を特殊召喚!
   行くぜ、ネオスを、グローモスとコンタクト融合!
   「E・HERO グローネオス!」
博士:何ぃ、まさか奇跡が!


「融合には3枚のカードが必要」→コンタクト融合は2枚でOK
コンタクト融合ってほんと知られてないのな(笑)
自分の常識を覆す現実というのがこの世にはあるのです。
「これは無いだろう」って予想ほど危険なものはないのかもしれません。

博士:私の美しい宇宙が!
(デュエル中略)
   絶対安全な1ターンのはずだったのに…!
   99.999%、ありえない…!
十代:これがデュエルの面白さってやつだぜ!
   ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ、じいちゃん!

博士:私の大統一理論は、完全ではなかったというのか…。
   それとも、遊城十代は論理を超えた存在なのか…?


99.999%ありえなくても0.001%はありえたんだから仕方ない。
理論が掴めない0.001%を持っていくのが十代。
でもそれって、論理超えてるのかなぁ?
「0.001%は計算できない」っていうのは、論理じゃないのかどうか。

三沢:エウレカ…そうか分かったぞ。
   オレが輝くためには、もはやこんな、制服は必要ない!
   うおぉぉぉおお!
   ツヴァインシュタイン博士の言う通り、デュエルは美しい!
   それは博士の言う、論理的なデッキと、
   十代の奇跡のドロー!論理と直感!
   その矛盾する二つが統一されたものが、デュエルだからだ!

博士:我が大統一理論は遊城十代に敗れ去った。
   頼むぞ少年。新たなる理論を完成させるのだ。
三沢:はい、ツヴァインシュタイン博士!
   オレはオレ独自の、デュエル統一理論を完成させます。
   それを完成させたとき、自分も宇宙とともに、
   美しく輝ける…!

   ああ…っ、消えた…!
   博士…やはりあなたは、私の神です…!


制服は必要無い=アカデミアはオレの輝ける場所じゃない=退場フラグ。
TURN-127なんかと関わるんですが、ここで三沢が公序良俗違反で犯罪なことをやらかしてるのは、いたって常識人な三沢の「悪」が爆発した瞬間だからなんですかね。
このシーンを冷静に分析するなんてシュールすぎる真似をさせてくれる武上純希に乾杯。
いや、アルキメデスのパロディなのは知ってますよ?知ってますよ??

この回が「俺はシナリオを(基本的には)論理的に作り上げているんだ!」って魂の叫びに見えるのは私だけでいい。

■次回予告

十代:そして、エドの運命の輪が、急激に回り始める。


なんかかっこよかったから

090730
←TURN-81 TURN-83→
 
BACK