TURN-149 魔神対決!幻魔VSエクゾディア
■本放送:07/08/22
■脚本:鈴木やすゆき■絵コンテ:杉山正樹
■演出:Lee Kyoung Soo■作画監督:Park Chi Man/Nam Sung Min
アモンも気になるけど三沢も気になる、とりあえずそんな冒頭だけ。

■Aパート

(日没後。十代が立ちあがり、それにみんなが気付く)

  三沢:あ、十代。
  十代:ユベルに会いに行く。
     独りよがりのつもりはない。けど、オレでなければ、
     ユベルからヨハンを救いだすことはできない。

ハネクリ:くりくり〜、くりくりぃ…。
   翔:ボクも行く。いや、行かなくちゃいけない。
     兄さんに誓ったんだ。最後まで十代、キミを見届けると。
     それは、ボクでなければできないことなんだ。
クロノス:だったら私は、教師としてキミたちを
     監督しなければならないノーネ。生徒たちだけで、
     危険な遠足に行かせるわけにはいかないノーネ。

ハネクリ:くりぃ。
  十代:でも、この扉の先で何が起こるか…。
   翔:それを見届ける。
  十代:…分かった。

イエロー:翔のアニキ、かっこいいのねん!おいらも一緒に行くわん!
  三沢:盛り上がっているところで悪いが、オレはここに残る。
     タニヤと仲間たちとともに。
     オレを必要としてくれる人たちがいるんだ。
     オレはそれに応えたい。
  十代:うん。

 タニヤ:十代、また会えて嬉しかったよ。
  十代:オレもだ、タニヤ。
(三沢が亮のデュエルディスクを持ち上げる)
  三沢:翔、カイザーは、万丈目たちと同じ場所に。
   翔:三沢くん、お願いします。
  三沢:十代、お前ならやれる。
     ヨハンを救い出し、この世界を元に戻すことができる。
     お前が願えば、その思いが強ければ、
     きっとそれは現実になる。

ハネクリ:くりくりぃ。(頷く)
  三沢:この次元は、精神と物質がひとつにつながっている。
     だから、お前の願いが強ければ、奇跡は起きる。

     任せたぞ、十代。
(十代、クロノス、翔が扉に向かう)
  十代:ヨハン…。
(扉の向こうに見送る)
  三沢:頼んだぞ、十代。

・十代の決意
亮VSダークヨハンは夕暮れだったわけですが、今回はほぼ沈み切ってるみたいでした。日が沈むまでみんなで悲しんでたんですね…。一番最初に立ち上がった十代。全力で戦う姿を見せた亮は、それを見た人たちに、十代に泣いてほしかったわけじゃない。最後まで諦めずに戦って欲しかった。二人の心意気に私が泣く…(笑)
ユベルに「会いに行く」ってところが、ほんともう…どんだけユベル好きなの(涙)
いや、ここで「ユベルを倒す」になっちゃうと、VSブロンで覇王化しちゃったときと同じで、「自己満足の敵討ち」になっちゃうから、ここは「十代を誘い出すために十代の仲間を傷つけたユベルに、その真意を問い質して、それに対する自分の答えを出すために」「会いに行く」で正解なんだと思いますが…。だから「独りよがりのつもりはない」=同じ間違いを繰り返すつもりはない、って前置きしてるんだと思いますが…。…切ない!!(涙)

・扉の先に待つのは「十代の」運命
ここのセリフ見てて思ったんですが、これってTURN-131でみんなで次元の扉開いたときのやり直しなんじゃないかと思います。今回の事件の原因が「十代とユベルの問題」だったことが、ここではもうはっきりしてる。だからこそみんなを「巻き込んじゃ駄目」だってことを、あのときと違って十代はもう理解してる。
だから、一緒に来ると言う人の決心を見極めないといけない。自分を含めて、誰も後悔しないように。ここだと特に、翔が「翔の遺志で」ついてくるんだって、ちゃんと確認したわけですね。翔はもう、扉の向こうでどんな思いをしても、十代のせいにはしない。それは、「自分の責任で十代についていくから」です。
そうするとまだできてないTURN-131のセリフも確認したくなるわけですが…一応、あのときは十代じゃなくてオブライエンが「危険だ」って警告してたと思います。
うーん…、その程度じゃ、十代の魅力に目がくらんでる皆は大したことないぜ!って思い込みそうだ…。そして十代自身、「みんな…!(感動)」で流されそうだ…。それに駄目出しするスタッフクールすぎる。作中だと亮ですが(笑)そこにしびれる、憧れるぅ!(爆)
というわけで、異世界に来るときにの十代にミスがあるとしたら、「みんなが危険を省みないのは、十代と一緒だから」だってことに気づいてなかったこと。十代さえいなければ、みんなはそんな危ないことしなかった。この場合、十代もついてくる方も等しく覚悟が足りないってことなのですが。十代は巻き込む覚悟、みんなは巻き込まれる覚悟。
あと、オブライエンがいかにマニュアル思考かっていう…(笑)対処自体は正しいんだけど、みんなの覚悟の度合が本物かどうか見る目は無かった。ここらへんが、オブライエンがあくまで「生徒側」にいる理由なんじゃないかと思います。どう見ても高校生じゃないけど、GXスタッフの中では決して「大人」じゃないという。
ちなみにこれ、意識してるかしてないかは分かりませんが、無印原作だと王さまを探して遊戯たちが千年パズルに入るってときに、ボバサが獏良をハミったエピソードが思い浮かびます。心に邪悪が潜んでるから来ちゃダメ!っていうアレ。デブのバカ!(笑)馬鹿!って言われる大人は、子どもに必要なのですよ。

・教師という保護者の役目
クロノス先生の「危険な遠足」って表現が、スタッフすごいなーと思います。心理学的な解釈の話になってしまうのですが、「十代の心の成長」を書いた話としてGXを読むと、あくまでこれは、大人の目で見ればちょっとした遠出で、だけど子どもにとっては生死を懸ける経験で。亮への助言もそうなんですが、子どもの世界観を壊さないように巻き込まれながら、大人のスタンスを見失ってないクロノス先生は偉大。
思春期の子どもたちに、親や教師がするべきことっていうのは、こんな風に「寄り添うこと」だと私は思ってます。いや、ある程度通説でもあるんですが。そして場合によっては、自分も一緒になって生死を懸けるくらいの覚悟が、大人にも要求されてくるんだと思います。この場合の「生死」は、あくまで精神的な話だったりもしますが。

・問題の(笑)三沢について
「精神と物質がひとつにつながってる」はいつ分かったの?っていうのが気になるところ。十代と再会したときの十二次元の説明ではこれは言ってないってことは、一応「亮のデュエル見てて分かった」っていうのは、成立しないことはないと思うんですがー。…深読みしすぎかなぁ?
でもやっぱりTURN-147では「ユベルを倒せるのは覇王の力を持つお前だけ」って言ってたのが、ここで「お前になら奇跡が起こせる」に変わってるのも気になる。三沢は亮のデュエルを見て何か思うところがあったっていうのは、間違いじゃない気がする。
あの亮が全力で自分のため&ヨハン(?)のために闘ったダブルタスクデュエル見て思うことか…十代は自分のために闘っていいんだって思った、ってところでしょうか。ありのままでいることが、十代がみんなの期待に応えることなんだみたいな。
…いやむしろ、人は自分のために生きていい、ぐらいのレベルか?「盛り上がってるところ悪いが」っていう前置きがあるように、ここで異世界に残るのが自分にとって一番いいんだって思ったんだけど、雰囲気壊すし決意に水を差しそうで言いにくいっちゃ言いにくいことで、だけど、十代たちの決心は水差されたとか思うほどヤワな決心じゃないし、自分にとっても本来の願いのそれを「言っていいんだ」って思ったみたいな。というより、三沢が後悔しないためには、ここではっきり別れておかないといけなかった。三沢が本当に必要とされる世界は、アカデミアじゃなくてタニヤたちのいる異世界だから。それがもう分かっちゃったから。だからさ…スタッフクールすぎるorz
一年目の隼人と、スケールは違ってもやってること同じなんですけどね。デュエリストじゃなくカードデザイナーだった隼人、アカデミアじゃなく異世界だった三沢。
…三沢は亮のデュエルディスク、万丈目たちと同じところに立ててくれるわけですねorzいや異世界編ってそういう話なんだけどほんともう…!そういう意味でも、三沢が異世界に残ることって意味があるんだろうなぁ(涙)
これもやっぱりちょっとした暗示ではあると思います。亮のデュエルディスクは万丈目達と同じところに持って行ってもらえるけど…アモンのデュエルディスクは十代が翔に預けて…その後どうなってるんだろ…?
…確認する暇ができたら確認します…今回はここまででorz

信じられるか…ここまで冒頭5分くらいのシーンの考察なんだぜ…(遠い目)

091028
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