2 君の瞳に何が見える?

「キミの瞳に何が見える?」
「吹雪」
 即答されて、吹雪はぱちくりと目をしばたかせた。
「目の前にいるだろう」
「…いや、うん、そうなんだけど」
 呆れられると思っていた、とまでは吹雪は言わなかった。
 亮としては、もちろん呆れるという選択肢はあった。
 ただ呆れてもいつものように楽しげに吹雪ワールドを展開させるのは明らかだったし―それはそれで一向に構わないのだが―たまには自分が流れを変えてもいいと思ったから。
 ただ変えたせいで会話が続かないことまでは考えていなかった。
(慣れないことはしないほうがいいのか…)
「…吹雪しかいないんだ、吹雪以外見えないに決まっている」

 事実を述べようとして完全なる口説き文句を口にしたことに、亮が気づいたのは5秒後だった。

「〜っ亮!!」
「な、なんだ!」
「ボクは感動したよ!キミがそんな言葉を言ってくれるなんて…!」
「いや、今のはただ…!」
「分かっているさ、だけどボクは嬉しかったんだよ…!」
「舞い上がりすぎだ!」
「クールな恋人がめずらしく甘い言葉をくれたというのに舞い上がらないなんて罰当たりじゃないか!!」
「だからそういうことを言うな!!」
「愛してるよ亮〜!!」
「恥ずかしいセリフを連発するんじゃない!!」


 顔を真っ赤にして抗議する亮が半泣き状態だったことを、ここに記しておく。


 070824

(なんで半泣きとか書いたのか自分で分からない。)
うちのサイトでFU亮がちゃんとくっついたら、普段はこんな感じで漫才してるんじゃないかと思う。高校時代は平和だなぁ(笑)
カッコ書きは日記掲載時の呟き。

 
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