◆ Shining Kiss ◆
「…相変わらずだよ!」 近況を聞かれて、藤原はそう答えた。 「難しすぎるよ。人間関係とか。人の心なんて確証の無いもの当てにしなきゃいけないなんて、それじゃ毎回賭けじゃないか」 「そんなに難しい?」 「レイにはわかんないよ」 「そういうところがいけないんだよ?私だって怖いときくらいあるよ」 「へぇ?例えば?」 「………」 何の含みも裏もなく聞かれて、レイは逆に言葉に詰まる。 口を尖らせて、ぼそりと答えた。 「…優介が私のことほんとに好きかとか」 藤原は目を丸くして答えた。 「え、信じてないの?」 「その態度で信じられるわけないじゃない!」 「ごめん…。…よく分からないけど」 「後ろについてるのが余計!」 「ん〜…だって」 唐突に、藤原はレイにキスをする。 硬直するレイに、にやりと笑って言った。 「俺、レイに好かれてる自信はあるよ?」 「〜〜〜っ!優介のくせに、生意気!」 「生意気ってなんだよ!」 「私がいないとまともに人と話せなかったくせに!」 「レイだって詰めが甘いじゃないか!卒論間に合ったの誰のおかげだよ!」 「あーはいはい優介のおかげですよ分かってますよ!」 お返しとばかりに、レイからも藤原にキスをする。 さっきの自分と同じように驚いた顔に、少しだけ気分も晴れた。 「だから。私は優介と一緒にいるときのほうが勇気がいるの!優介に嫌われたくないし…優介は逆みたいだけど」 「…ははっ、確かにね」 からりと笑うと、藤原は優しく微笑んだ。 「俺はレイから勇気をもらってるからね。心配しなくても、俺がレイを嫌いになることなんて無いよ」 「…バカ」 「ん?」 「もうちょっと、ムードとか考えなさいよ!」 「…だからそういうのが、難しいんだよ」 もはや疲れたような顔で答える藤原。 「もう…」 「…もう一回キスする?」 「………する」 080523 080629(日記転載) |
成瀬さんのときメモGSな乙女ゲーキャラソン聞いてて無性に書きたくなった話。 でもレイの口調わかんない…☆ 藤原が4年留年してレイと同学年で、卒業する吹雪から藤原に構ってやってくれと頼まれたレイは十代がいないせいもあって藤原に構いまくるうちにだんだん藤原のことが可愛くなってきて、結果藤原もレイには懐いて急接近☆晴れてつきあい始めて卒業後それぞれの進路でがんばる二人みたいな。 しかしアカデミアに卒論あるのか? 裏設定で、最初藤原は「レイちゃん」って呼んでてレイは「藤原先輩」って呼んでたっていうのがあります。どっちも吹雪のせい(笑) あぁ…この二人すごく楽しいんだけど…完全茨道CP(笑) |