TURN-8 最強!サイバーエンドドラゴン
■本放送:04/11/24
■脚本:鈴木やすゆき
■絵コンテ:島村秀一■演出:石川敏浩■作画監督:吉田秀之
亮の初デュエル!と勇んで文字起こしたのですが、サブタイトルの表記がネット上の公式情報と次回予告だと「サイバーエンドドラゴン」で、本放送のタイトルコールだと「サイバーエンド・ドラゴン」でした。
OCG化したのは後日だとは思いますが、正式なカード名は「サイバー・エンド・ドラゴン」です。なんという表記ゆれ/(^o^)\
何故か亮VSダークヨハン(TURN-147・148)語りがあります(爆)

■アバンタイトル

  十代:えーっと、デュエル許可願い、氏名、遊城十代、っと…。
     (あいつが土壇場でパワー・ボンドを使わなかったのは、
      きっとアニキとの間に何かあったからだ。
      まぁ、だったらそのアニキとやらと、
      デュエルしてみるまでさ。)
     人を知るにはまずデュエルってね。
クロノス:ぅん?(書類を取り上げる)
  十代:うわぁ!
クロノス:ふん?デュエル許可願い?相手は?ん?
     ゴルゴンゾーラチィーズ!
  十代:返してくれよ、まだ全部書いてないんだから。
クロノス:おぉら、その必要はありませんーの、何故なら、
     デュエルアカデミア実力ナンバー1のあの丸藤亮ーに、
     ドロップアウトボーイーがデュエルを申し込むなどーと、
     百万年!早いからですーの。
  (許可願いを破く)
  十代:なぁあー!


アバンタイトルと言ってもOP主題歌の前じゃなくて、本当にタイトルの直前に入るアバンタイトル。これ書くのに検索して初めて知ったけど、アバン(avant:前)ってフランス語なんだね…。
関係ないけどタイトルコールの効果音も5話から違ったりします。最初の頃は結構模索してたんですかね。でも…5話か…。
内容については、アカデミアにはデュエル許可願いという制度があるんだ〜ということで(笑)知らない人とデュエルする用の制度なんでしょうか。
前回の翔がパワー・ボンドを使わなかった理由を推測してばっちり正解している十代。これを敏(さと)いと言わずしてなんと言うのか(笑)3期ラストの「繊細な」って形容詞はこの辺から来るんじゃないかと思うんですけど。

■Aパート

 (木の上でデッキを組んでいる隼人)
  隼人:うぅーん、やっぱりこのカードは外せない。
 (※デス・コアラのカード)
 (木の下を十代が通りかかる)
     …あ。
  十代:ったくクロノス先生め、目の前で破ることねーじゃねぇか!
     よし、こうなりゃあ…
 (カードが降ってくる)
  十代:う、な、なんだ!?
 (木の枝にぶらさがっている隼人)
  隼人:あ、ああ…。あああ!
  十代:こ、コアラ!?…隼人じゃねぇか。
  隼人:お、おう。
  十代:んー?ん、お前、まさか、デュエルをやる気に…。
  隼人:ち、違うんだな、カード占いをちょっと…。
  十代:へぇー。(ニヤニヤ)
     お、こうしちゃいられねぇ、じゃあな!
  隼人:どこ行くんだ?十代。
  十代:オベリスク・ブルーへ乗り込むんだよ!
  隼人:な、なんだぁ!?
  十代:カイザーとデュエルするのさ!
  隼人:はぁ!?ああー!
 (隼人落下、ブルー寮前で十代もしりもち)
  十代:うわっ!何しやがる!
一般生徒:身の程を知れ、オシリスレッドのドロップアウトめ。
一般生徒:お前のような奴がカイザーに近づくことなど、
     許されると思っているのか。
  十代:な、なんだと、うわっ!(水をかけられる)
一般生徒:ふふふふ。
  十代:くそぉ。
  隼人:ひ、ひさんだなぁ…。


文字に起こすと隼人の口調ってそんなに凄く特徴があるわけじゃないんですよね…イントネーションの印象って結構強力なんだなぁ。
隼人のお父さんが出てくるのがこの次の回。次回予告をこそっと挿入するのは第一期の常套手段みたいですね。綺麗な一話完結形式にはあえて持っていかない感じが、ストーリーアニメ主張…だったり??
ここんとこの十代の演技とか、まだまだ初々しい感じが天真爛漫な魅力たっぷりで超かわいい…(笑)GXはKENNさんの声優としての成長と、十代の心の成長が凄くうまいことシンクロしてるアニメだと思います、ほんとに。この初々しさは、ベテランが狙って出せるものじゃない。
1期の十代と、最終回で遊戯とデュエルをした後(と劇場版「超融合!時空を超えた絆」)の十代は、同じように天真爛漫ですけど、天然→確信犯って違いがあって(笑)その違いが初心者→経験者の差でうまいこと出てると思います。演技の安定感の差というか。
あと、声優としては初心者のKENNさんを、脇で支えてるのが翔の鈴木真仁さんや万丈目の松野太紀さんなんだと思うんですよね。騒がれるタイプの声優さんじゃないけど、実力派のベテランだと思います。
声優の世代的には、明日香の小林早苗さんや亮の前田剛さんはその次くらいですかね。若手〜中堅ぐらい。にしても声優豪華だよなぁ…。なんつーか、三ツ矢さん(※GX3期までのアフレコ監督。つまり声優さん達の演技指導の責任者。脇役声優の豪華さはこの人の人脈らしい)すげぇ。
(演劇みたいに複数人で作品を作る作業をしたことがないとわかりにくいかもしれないんですが、いろんな思惑を持つ登場人物全体を見渡してまとめあげる「演出家」ってポジションは、特に初心者が混ざってると本当に重要なんです。理想としては役者(関係者)全員に持っていてほしい「全体を見る目」や、そこから出てくる「自分の役割の自覚」っていうのは、現実的にはそう簡単に身につくものじゃないので。司令塔が必要なのです。)
しかしカイザーに会いに来たオシリスレッドを門前払いして水ぶっかけるって…あにてれ公式ストーリー紹介の「エリート主義がはびこる弱き者に冷たき学園」って奴ですね。その頂点に君臨するカイザー本人は、いったい何考えてたのやら。

隼人:まったく無茶するなぁ。
十代:ちくしょう、あいつらめ。こんなことで諦めるか。
   ぜってぇカイザーとデュエルしてみせるぜ。
(部屋に戻る)
十代:ん。はぁーったく翔、授業にも出ねーでいつまでも
   閉じこもってると、隼人みたいになっちまうぞ。
隼人:失礼なこと言うなぁ!ん?
十代:うりゃっ!
(布団をめくっても翔がいない)
   あれぇ?翔は…。
隼人:な、なんだこりゃ。
十代:どうした?ん?
(翔の手紙が机の上にある)
 翔:一筆啓上、翔は島を出ます。
   止めてくれるなアニキ。さよならだけが人生だ。
(十代が手紙を握り潰す)
十代:あいつ、逃げやがった。
隼人:でもここからどうやって?
十代:探そう!
隼人:え?もうすぐ晩御飯なのに?
十代:いいから来いよ!

「一筆啓上」ってこの話で初めて知った。かしこまった感じに笑ってしまった(笑)Yahooの大辞泉によると、『「簡単に申しあげます」の意で、男子の手紙の書き出しに使う語。』だそうです。「男子の手紙」っていう限定にさらに笑った…(笑)
「さよならだけが人生だ」は、井伏鱒二が于武陵の「勧酒」の結句を訳した言葉だそうです。聞き覚えあったからググったら出てきた。なにげにGXって本気で「さよならだけが人生」みたいなストーリーになってたりするので(1期で隼人、2期でカイザー、3期で三沢&少年十代とさようならみたいな)(超融合前の十代の「ガッチャ」は明らかにさようならモード)、地味に意味深かもしれません。「勧酒」(個人的な超訳ですが、「そう急がず、一緒にいられる今という時を、もう少し楽しもうじゃないか。花は咲いても風に散る、別れはどうせやってくる」みたいな内容。)の精神も、ありそうな気はします。
しかしアカデミアの生徒、結構授業よくサボるよね。自由だなぁ(笑)授業の取り方も単位制のようですし、生徒のスタンス自体は、高校っていうより大学っぽいような。それとも、高専ってこんな感じなんだろうか。

     (イカダを前に佇む翔)
     翔:こうするしかないんだ。
     (翔を探す十代のデッキが光る)
    十代:ぇ、あ!
ハネクリボー:くりくりぃ。
    十代:相棒!
    隼人:まただぁ。くりくりって、あの声が
ハネクリボー:くりぃ。
    十代:なんだ、ついてこいってか。
ハネクリボー:くりくりぃ。
    十代:(まさか、翔の居場所が!)
       こっちだ!
    隼人:待てよ、十代!

人探しはハネクリボーにお任せ!4期で海岸に打ちあがった亮もハネクリボーが教えてくれたに違いないと思っている私(笑)
隼人って精霊の姿は見えないけど声は聞こえるんですよね。うーん…微妙?一期上がり(隼人は、退場と言うよりは一抜けだと思います)というポジションが影響しているのかどうか。

  (灯台で夕陽を見つめる亮、明日香がやってくる)
  亮:ん?何かつかめたか。
明日香:ううん、いつもと変わらない一日。何事も無く過ぎていく。
    兄のことも、波に消えたまま。
  亮:焦るな。きっといつか…。
明日香:分かってる。
    そういえば、あなたの弟のデュエルを見たわ。
  亮:それがどうした。
明日香:感想は言わないわ。でも、そのことで遊城十代が、
    あなたとデュエルをしたがってる。
  亮:遊城十代?ああ、あの入学試験の。
明日香:受けて立ってみる?亮。
  亮:………。


灯台部(別名ポエム部)はこれが初でしたっけ…?「(吹雪は)きっといつか(帰ってくる)」って、たぶん根拠ほとんどないよね。「デッキを交えた者同士だけが感じられる絆のようなもの」(TURN-37)があったかどうか気になるところ(笑)
3年半通して亮が翔に一番冷たかったのは、この会話の「それがどうした」だと思う(笑)お兄さん、きっと入学試験デュエルは翔のデュエルも見てますよね…。どういうデュエルだったか聞くまでもないと思うほど酷かったんでしょうか。
ポーカーフェイスの初期お兄さんは、挫折の出発点と目的があるヘルカイザー以上に何考えてるかほんとわからん(笑)

(イカダに乗る翔、飛び乗る十代、壊れて沈む)
   翔:た、助けて、ボク泳げない!うわぁぁああん。
  十代:こら、しがみつくな、沈むぅ…。
  隼人:翔、十代!(飛び込む)ん?あ、浅い。
翔&十代:ぶはぁ!
   翔:このまま行かせてくれよ、アニキ。
     ボクのことはいいから。別のパートナーを探して、
     アニキだけでも退学を免れておくれよ。
  十代:つべこべ言うんじゃねぇ!
     オレは決めたんだ、パートナーはお前だ!
   翔:でも、今のボクじゃ勝てっこないよ。
   亮:腑甲斐ないな、翔。
(崖の上から明日香と二人で
 十代たちを見下ろしている亮に翔たちが気づく)
   翔:お、お兄さん!
  十代:あれがカイザー亮。
   亮:逃げ出すのか?
   翔:ぼ、ボクは…。
   亮:…それもいいだろう。

(亮に背を向いてべそをかく翔)
  十代:ん?…翔…。
     行っちまうってよ、あんたの弟!
   亮:仕方ないな。
 明日香:え?
  十代:だったらよお、せめて餞別でもあげてやらねーか。
     オレとカイザー、あんたのデュエルで!
   翔:ア、アニキ。
   亮:キミとデュエルを?いいだろう。
     上がってきたまえ、遊城十代。
  十代:そうこなくっちゃ!
   翔:アニキ!
  十代:よく見てろよ。
     (オレたちのデュエルで、何か気づいてくれよ)


翔は泳げないらしい(笑)そういえば温泉でも浮き輪装備してましたね。
十代の亭主関白(違)っぷりがかっこいい(笑)翔に関しては、ほんとぐいぐい引っ張ってく感じですよね…。万丈目や明日香に対してとは、やっぱスタンス違うよなぁ。
「仕方ないな」に明日香が「え?」って言ってるのが印象的だった。「止めてあげないの?」ってことでしょうか。
ここで亮が止めない理由って、翔が逃げる理由が「十代の足を引っ張りたくない」だからな気がします。「腑甲斐無い(けど、友を助けるためだと言うなら)それもいいだろう」みたいな。
ところで、「ふがいない」を漢字変換すると出てくる「不甲斐ない」は、元々「腑甲斐無い」の誤字だそうです。「腑抜け」と同じ字ですね。「腑」は体の臓器で心を例えるのによく使われる字のひとつ(「腑に落ちる」=「納得する」とか)なので、心と体のつながりに敏感なGXが多様しても不思議はないのかもしれない。とりあえず、亮は好きらしい(笑)
「腑甲斐ない」というのは「腑の甲斐がない」、つまり「持っているものを生かせていない」という意味なので、これを真面目に受け取ると「カードを生かすデュエルができてない」⇔「翔のデッキならもっと良いデュエルができるはず」になる気もする…?
しかし、翔に「パワー・ボンドを使いこなす実力が無いから封印しろ」って数年前に言ったのはお兄さん本人なんだよな。翔はその言葉に縛られたまんまでいるんだけど、亮としては(いつか封印を解ける実力がつく日まで)っていう意識があるわけで…。「今の翔」を、お兄さんはどんな風に見ていたのか。

話変わるけど、後にも先にも「上がってきたまえ」とか亮が言ったのここだけだよね…?
この台詞、言い様が偉そうだけどナルシストじゃない感じで、やっぱり声優のチョイスが絶妙だなぁと思う(笑)
例えば下手に緑川光さんとかだったら、超ノリノリでナルっぽい感じになると思うんですよね!(笑)
でも亮って、トップにいることに変なこだわりや俺スゲー!的なプライドは多分ないので(責任感に近いプライドはあるけど)、ナルシストとは違う。そこらへん、三枚目もこなせる(むしろそっちが本領っぽい・笑)前田剛さんをセレクトしたのは、亮のキャラクターの本質が質実剛健(笑)だからなのかなぁとか思ったり。
十代の誘いに乗った亮。その真意は…とか言いたいところだけど、なんか十代任せでとりあえずデュエルしてみようみたいな出たとこ勝負感を感じるのは、私だけではないはず(笑)
この勝負を受ける価値はある、くらいの判断はあるだろうけど。

■Bパート

亮&十代:デュエル!
   翔:どうしよう、
     ボクのせいでこんなことになっちゃうなんて。
     いくらアニキだってお兄さんにかかったら…。
  十代:くぅー!学園一のデュエリストとデュエルできるなんて、
     燃えてくるぜ!
 (ド真剣に見てる明日香)
 (デュエル中略)
   亮:サイバー・ドラゴンで、フェザーマンを攻撃。
     エヴォリューション・バースト!
  十代:くぅっ!
   翔:(やっぱりお兄さん、容赦ない。)
   亮:さらに手札より、マジックカード、タイムカプセルを発動!
     デッキからカードを一枚選択し、
     このカードをタイムカプセルに入れる。
     二回目のオレのターンにこのカードを復活させる。
  十代:デッキから、好きなカードを選べるって事か。
     なーにを持ってくるか楽しみじゃねーの!
   翔:(あのカードは、ひょっとして。)
   亮:ターンエンド。
  十代:(さすがにカイザーの異名を持つだけのことはあるぜ、
      お兄ちゃんよぉ。最初のターンで、防御、攻撃、布石、
      すべての戦術をそろえてきやがった。
      ゾクゾクするぜ!)

     オレのターン、ドロー!
     手札から融合を発動!手札のエレメンタルヒーロー、
     スパークマンとクレイマンを融合させ、
     エレメンタルヒーローサンダー・ジャイアントを、
     攻撃表示で召喚!この瞬間、サンダー・ジャイアントの
     特殊効果を、発動!ヴェイパー・スパーク!
  (サイバー・ドラゴン破壊)
     よぉっし!サンダー・ジャイアントの特殊効果は、
     こいつの攻撃力より低いモンスターを破壊する!
  隼人:いいぞ!十代!
   翔:アニキ…。
  十代:さていくぜ、がら空きの本陣突破だ!
     サンダージャイアントで、プレイヤーへダイレクトアタック!
     ボルティックサンダー!

ここの後姿かっこよすぎる。という呟きがメモってあったのでここで一度切ります(笑)いやほんと、この微動だにせずに攻撃食らうカイザーの後姿ほど格好良い姿はなかなか無いよ!(笑)
最初のお兄さんのテンションはすっごい抑えめ。これが段々乗ってくるのがこの回の醍醐味(笑)
翔は亮のデュエルにほとんど怯えてる感じですよね…。お陰でこの回のお兄さん、相当後半になるまでほんとに怖い人に見えるんですが(笑)厳しい通り越して冷たい、ように見えるわけで。
しかし、物怖じしない十代が亮の内面に迫ります。(多分)
ところでこの「ゾクゾク」って、最終回で十代が思い出した「ワクワク」…だよね…。あと亮がVSダークヨハンで体感しまくってた充実感だよね…(笑)強敵に全力で挑むスリルは、ハマるとやめられない。

 十代:カードを一枚伏せ、ターンを終了するぜ。
  翔:(アニキも凄い。でも…)
  亮:オレのターン、ドロー。特殊効果によりサイバー・ドラゴンを、
    生贄なしで召喚する。さらに手札から、使者蘇生を発動!
    墓地のサイバードラゴンを復活!そしてこの二体を、融合。
    サイバー・ツイン・ドラゴンを、召喚!
 隼人:こ、攻撃力、2800!
  亮:それだけじゃない。サイバー・ツイン・ドラゴンは、
    バトルフェイズに二回の攻撃をする事ができる。
 隼人:そ、そんなぁ。
明日香:二回目の攻撃が、十代へのダイレクトアタックになる。
 隼人:まずい!
  翔:(これがお兄さんのデュエル。
     勝つためにどこまでも計算されつくした、
     誰も寄せ付けない。アニキでさえ…!)

  亮:サイバー・ツイン・ドラゴンで、サンダージャイアントを攻撃!
    エヴォリューション・ツイン・バースト!
 十代:リバースカード、オープン!ヒーロー見参!
  翔:(え!?)
  亮:…!?
 十代:手札からカードを一枚相手に選ばせ、
    それがモンスターカードだったら、
    特殊召喚することができる!オレの手札は一枚。
    そしてこいつは、モンスターカードだぜ!
    フレンドッグを守備表示で召喚!
(サイバー・ツインがサンダー・ジャイアントとフレンドッグを撃破)
 十代:フレンドッグが墓地に送られたことにより、特殊効果発動!
    墓地のエレメンタルヒーローと融合カードを、
    それぞれ一枚手札に戻すことが出来る。
    融合とエレメンタルヒーロークレイマンを手札に加える!
  亮:ターンエンドだ。
 十代:おもしれぇ、おもしれぇよカイザー、このデュエル!
  亮:ああ、オレもだ。(笑う)
  翔:(え?お兄さん…)

(翔を見る明日香)


十代の天真爛漫っぷりと予想を上回るプレイングに、お兄さんのテンションも上がって参りました。この「おもしれぇ、おもしれぇよカイザー、このデュエル!」というのは、TURN-128、TURN-147と回想される、亮にとっての「十代の第一印象」。
で、多分イコール亮の本質です(なんだと?)。3期で分かりますが、亮は極限状態では「命の尊さ」と「面白いデュエル」を同列にできる人です。最悪、ヨハンが死んでも仕方ないって思ってるから。ただ、あそこで攻撃したのは、「デュエルに誠実でいるために、何があっても全力を尽くす」って理由以外に、ヨハンの力ならこのくらい耐えられると思ったからだろうし、それくらいの賭けをしないと現状打破できない場面だったのも確かで、一概に狂ってるとも言えないんですが。純粋にデュエルに懸ける思いは死生の判断を超えてる一方で、個人的な思想にヨハンを巻き込めないとも思ってるので。この綱渡り感が正直たまんない私は、多分亮と同じくらい危ない人です(…)
まぁそんな感じで…翔の台詞が伏線過ぎます本当にありがとうございました。元々「勝つために」戦略練るタイプなんじゃねーか!(笑)
翔はこの頃の怖さをすっかり忘れてたんだね!(爆)
…なぁ、もう俺言っていいよな、亮は最初からヘルカイザーになる予定のキャラだったとしか思えないってさ…orz

 (バブルマンの効果で、ハネクリボーと進化する翼をドローした十代。
  このターンを持ち応えてコンボが決まれば勝てるが…)
    十代:オレはマジックカード、融合を発動!
       手札のエレメンタルヒーロー、クレイマンと、
       場のバブルマンを融合させ、エレメンタルヒーロー、
       マッドボールマンを守備表示で召喚!
    隼人:よぉし、守備力3000なら、サイバー・ツイン・ドラゴンが
       二回攻撃しようが、関係ないんだなぁ!
     翔:(でも、次のお兄さんのターン、
        柩からあのカードが復活する。)

     亮:オレのターン。ドロー。タイムカプセル発動後、
       二度目のオレのターンだ。
       オレはタイムカプセルを破壊して、
       柩に入れたカードを手札に加える。
     翔:え!?
     亮:十代、いよいよ大詰めかな。
    十代:ああ、どうなるかワクワクするぜ!
     亮:そうだろう、
       キミはキミの持てる力を存分に出し切っている。
       そんなキミに対してオレも全力を出すことができた。
       キミのデュエルに敬意を表する。
     翔:(お兄さんが、アニキのデュエルを認めている。)
    十代:(カイザー、その言葉、
        翔に言っているように聞こえるけどな。)
     翔:(そうか、お兄さんのデュエルは、相手の事を考え、
        すべての可能性に対応した戦術を取るデュエル。
        だけどボクはあのとき…)

    ―回想・TURN-7―
       翔:へへへはは!ゴリラの泣き顔見せてもらうよ!
         見るがいい、お兄さんにもらった、
         僕のキラーカードだ!
       亮:待て!
       翔:うっわっうわわわわ!
    ―回想終了―

     翔:(相手を馬鹿にして、カードを過信して、あれは、
        相手を全く無視したデュエル。)


亮の手の内を知ってる翔は、隼人や十代より一歩早く十代のピンチを知っています。
だけど一番問題なのは、「勝てるかどうか」じゃなく、「お互い全力を出し合えるかどうか」なんだということを、翔はこのデュエルで学びます。
「カイザー、その言葉、翔に言っているように聞こえるけどな」っていうのは、個人的にはものすげー重要なセリフだと思ってたり。亮が十代に向かって言ってる「相手をリスペクトしたセリフ」を、聞かせたい相手は翔なんだ、っていう十代の直感。148話でも、ユベルに向かって叫んでる「瞬間は永遠となるのだ!」ってセリフを誰に聞かせたいのかって言ったら、多分翔や十代で。
亮は多分、あれこれ「指示」するのはあんまり好きじゃないんでしょうね。だから、本人に向かってどうしろって言うんじゃなくて、黙って「模範」を見せる。
…それひょっとして、翔に言った「パワー・ボンドを封印しろ」って言葉が効きすぎたせいだったりしないか…?「どういうデュエルをしてるか」を教えることはできても、相手が自分で考える力を殺さないために、「だから何をどう変えろ」とは言えなくなった、みたいな…。

ヘルカイザーのアンチリスペクトは「勝つために相手を無視するデュエル」なわけですが…。実は「全力を出すこと」の中にも、「相手を無視する」っていう選択肢はあります。相手をリスペクトすることが、相手を無視することにつながる場面がある。まさに亮がヨハンにトドメを刺すこともいとわなかった場面が、多分そうだったりして。
ついでにヨハンの本能も、手加減嫌がってたりするんですよね、あのデュエル(笑)(亮がユベルを脅迫にかかったときに、「くっ…っ」て言ってるのは、多分デュエリストとしてのヨハンの本能。ヨハンにはまだカウンター罠が残ってるわけで、そんな手加減されたくないって意味なんじゃないかと思われ。)
初心者モードのカイザーと上級者モードのヘルカイザーは、やっぱりどっちが正しい間違ってるじゃなくて、同じコインの表裏って感じがします。ただ2期の亮は、使い分けできるほどヘルカイザーに慣れてない(笑)

  亮:行くぞ、十代!
 十代:来い!
  亮:オレは手札から、融合解除を発動!
    サイバー・ツイン・ドラゴンの、融合を解除!
    そして、手札からマジックカード、
    パワー・ボンドを発動!
  翔:(パワー・ボンド!)
  亮:このカードは機械族モンスターを
    融合召喚することができる。
    場に二体のサイバー・ドラゴン、さらに手札より、
    もう一体のサイバー・ドラゴンを融合!
    サイバー・エンド・ドラゴンを、攻撃表示で召喚!
    パワー・ボンドの効果により、攻撃力は二倍になる!
 隼人:は、8000。
  亮:このモンスターが守備モンスターを攻撃したとき、
    攻撃力が守備力を上回っていれば、
    その数値だけ相手にダメージを与える。
 十代:…!
 隼人:きばれ十代!このターンを乗り切れば、
    パワー・ボンドのもうひとつの効果で、お前の勝ちだぞ!
明日香:そう、パワー・ボンドは発動したターンのエンドフェイズ、
    融合モンスターの最初の攻撃力分、
    自らダメージを負うリスクがある。
  翔:(そんなリスクは問題じゃない。
     お兄さんが言いたかったのは、
     相手をリスペクトしろということ!)

  亮:サイバー・エンド・ドラゴンで、
    マッドボールマンを攻撃!
    エターナルエヴォリューション・バースト!
 十代:う…。
 隼人:十代!
明日香:遊城十代が…負けた…。
  翔:アニキ…ああ、アニキー!
 十代:楽しい、デュエルだったぜ。
  亮:フ。
明日香:どうだった。
  亮:いいアニキを持ったな、翔は。
 十代:すげー兄さんだな。
  翔:うん。アニキもね。

 十代:ん?
(二人で笑う)
 十代:さてと、帰ってデッキでも組むか?
    今度はパワー・ボンドが使えるように、
    考えて組むんだぜ、翔。
  翔:分かった、必ず封印を解いてみせる。
 隼人:でも寮の食堂は封印されてしまったんだなぁ。
 十代:まだ間に合うかも!


この話のサイバー・エンド召喚シーンがかっこよすぎて燃える。
GXで一、二を争うと思うよマジで…。作画が突然綺麗になる(3分間だけキャラデザにしてOP・ED作監の原さんタイム・笑)という意味でも有名なシーンですが(笑)それだけ亮とサイバー・エンドって、重要なキャラクター&モンスターなんだと思ってみたり。
「力のリスクなんて問題じゃない」って翔が思ってるのが面白いなぁ(笑)亮の結論は「力あるカードにはリスクが伴う」だったりするから(笑)
翔の実の兄からも「いいアニキ」として認められた十代。翔と十代と亮の複雑な三角関係(笑)が幕を開けます。
…しかししまった、翔ってタッグデュエルでパワー・ボンド使ってたのか。翔のキャラ紹介直さないと…。

100530
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